gushgush’s blog

猫たちの下僕として従事しながら、シルバーアクセサリーブランド“gush”の作家をしております。

自分の武器

ぼくはとにかくゲームが好きで、膨大な時間をゲームに費やしてきました。

 

小学生のころは同級生Mくんの親父さんに「樽水の高橋名人」と呼ばれたこともありました(笑

 

家庭用のゲーム機で時間を忘れどっぷりハマってやるのも好きでしたが、ゲームセンターの薄暗い灯りの中の気怠く退廃的な雰囲気に浸りながら遊ぶのも好きで、よく行ってました。

 

中でも対戦格闘ゲームが好きで、のちに格闘ゲームの新時代を切り拓いたと言っても過言ではないであろう、あの『バーチャファイター』には本当に膨大な時間とお金を費やしました。

 

バーチャファイター』は専用のカードを使ってプレイします。

 

そのカードをゲーム筐体に差込み、対戦成績や獲得したアイテムなどのデータを記録します。

 

さらに、各プレイヤーには実力に応じた段位が与えられ、同じ段位のプレイヤーと対戦し勝ち続ければ昇段し、逆に負け続ければ降格してしまいます。

 

つまり、一目でプレイヤーの実力が判断できるわけで、各プレイヤーは少しでも上の段位を獲得しようと躍起になるのです。躍起になって膨大な時間とお金を費やすのです。

 

その結果なにが残るかと言えば、、、ただゲームデータが記録されたカードだけ。。

 

当時は、現在のようにゲームがe-スポーツとして社会的に認知され世界規模の市場が存在していたわけでもなく、まだまだゲームイコール“悪”の世の中でした。

 

それでも、バーチャにどっぷりハマっているときはそんな世間の風評などどこ吹く風で、少しでも他の人より上手くなろうと時間とお金をそれに捧げていたのですが、あるとき、「もうこの辺が自分のプレイの限界なんじゃないか?」と、そんな思いが浮かび、今までは一体なんだったのかというくらい急激にバーチャ熱が冷めていきました。

 

そして、自分の人生においてなにも残らないことに膨大なカロリーを使うより、どうせならなにか生きた証を残したいと思いました。

 

では自分にはそんな証を残すことができるようななにかがあるのか?

 

その「なにか」を探すため、散々回り道を繰り返し、結局自分には「ものづくり」しかないと気づきました。

 

自分の「ものづくり」を世の中に太刀打ちできる武器に磨き上げていくしかない。


そう思いました。
そう覚悟を決めました。

 

「ものづくり」はゲームのように決まったプログラムなどなく、バーチャの段位みたいな分かりやすい評価基準もない。

 

「この辺が自分の限界なんじゃないか?」なんて思わせる甘い考えの壁も天井もなく、むしろ、そんなものがない分、創意工夫でどこまでも極め昇っていける。

 

この「ものづくり」という自分の唯一の武器から生み出された作品、すなわちシルバーアクセサリーが、世の中に深々と一太刀あびせるまで、どっぷりとハマって業物に鍛えてやろうと思います。

 

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